1975年、キリスト教の「旅人をもてなす」というホスピタリティ精神に基づき、ルーテル教会は大阪の地でビジネスホテルを開業しました。その精神を受け継いで、1980年に開業したのが文京カテリーナです。当時は既にモノが溢れている時代で、学生の皆さんがお住まいになられる物件や学生会館では完全個室化が進んでいました。しかし、大切なお嬢様をお預かりするにあたり、保護者の皆様に代わってできることを真剣に考えた私の大先輩達は、あえて生活の一部を“共有”する会館にしました。
ホテル等の宿泊サービス業に長らく従事した後、2016年12月に私が館長に就任したとき、文京カテリーナを見て改めて感じたことがあります。個室にモノがすべて揃っていることよりも、建物全体が一つの住まいであり、会館全体で皆さんの学生生活をフォローできる体制が必要だということです。これからの時代は“人と人とのつながり”が、人生の宝物になっていくのではないでしょうか。当館では大浴場をはじめとした多様な共用空間で、活発なコミュニケーション、そして人とのつながりが生まれています。
そんな環境での生活をサポートするのがここで働くスタッフ達であり、単なる管理人ではありません。彼らはまた「ホテルマンやマンションコンシェルジュのように」というスタッフの心得として、私が館長に就任してからの考えに賛同して集まってくれました。もちろん、実際はホテルでも高級マンションでもありません。学生会館に限らず共同生活にはいくつかのルールが必要であり、ときにはスタッフが学生の皆さんに厳しく接することもあるでしょう。すべては、保護者の皆様が安心し、学生の皆さんが本当の意味で学生生活を謳歌できる住まいを提供するため、と考えています。
“一人の時間も、友達との時間も大切に。プライベートとコミュニケーション空間が両立した、心豊かで充実した学生生活を”。皆さんに安心して満足いただける時間と空間を提供していきます。

文京カテリーナ 館長